平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 333

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問 333  正答率 : 50.8%

 国家試験問題

国家試験問題
68歳男性。身長172 cm、体重82 kg。心筋梗塞の既往歴を有し、高血圧と糖尿病のため、以下の処方で治療を継続している。
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この患者に対する指導として、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 納豆やクロレラはアスピリン腸溶錠の作用を増強するため、摂取しないように指導した。


2 心筋梗塞の再発予防のため、オルメサルタンメドキソミル錠により血圧を下げる必要があることを説明した。


3 食品包装に表示されているナトリウム量を参考にして、1日のナトリウム摂取量が6gを下回るように指導した。


4 心血管保護のため、強度の運動を行うよう推奨した。


5 処方2により低血糖症状が現れた場合は、ブドウ糖又はショ糖を摂取するよう指導した。

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問 333    

 e-REC解説

解答 2、5

1 誤
アスピリン腸溶錠は、納豆やクロレラを併用しても特に問題とはならない。なお、納豆やクロレラなどのV.K含有食品との相互作用に注意が必要なの薬剤には、ワルファリンカリウムなどがある。

2 正
心筋梗塞などの虚血性心疾患は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などにより誘発されることがある。そのため、心筋梗塞の再発を予防するためにアンギオテンシンⅡAT1受容体拮抗薬であるオルメサルタンメドキソミル錠により血圧を下げる必要があることを説明する。

3 誤
高血圧に罹患している場合、1日当たりの食塩摂取量が6 gを下回るように指導する必要がある。
なお、食品の包装にはナトリウム量が記載されており、ナトリウム量(mg)と食塩量(g)の関係は以下の式で表される。
食塩量(g)=Na(mg)×2.54÷1000

4 誤
心筋梗塞などの虚血性心疾患の既往歴を有する患者が、強度の運動を行うと、心臓へ負担がかかり虚血性心疾患が悪化することがあるため、本患者には、強度な運動を推奨するべきではない。

5 正
グリメピリドなどのSU剤やメトホルミンなどのビクアナイド系経口血糖降下薬を服用中に低血糖症状が現れた場合には、ブドウ糖又はショ糖を摂取するよう指導する。

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