令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 344

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問 344  正答率 : 49.3%

 国家試験問題

国家試験問題
51歳男性。身長170 cm、体重57 kg。健康診断の胸部X線検査にて異常が見られたため、胸部CT検査など精査を行ったところ、EGFR遺伝子変異陽性、進行・切除不能(Stage Ⅳ)の非小細胞肺癌と診断され、以下の処方で治療を開始することとなった。

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薬剤師が本剤の服用開始にあたり、患者に指導すべき内容として、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 食事の影響を回避するため、本剤服用後1時間は食事をしない。


2 副作用発現の可能性が高まるため、グレープフルーツを摂取しない。


3 咳嗽、発熱などが生じた場合は、すぐに医師に連絡する。


4 下痢が発現した際には、止瀉薬を直ちに服用する。


5 爪囲炎やざ瘡様皮疹対策として、保湿剤を塗布する。

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問 344    

 e-REC解説

解答 2

1 適切
本剤を食後に投与した場合、最高血中薬物濃度Cmax及び血中濃度時間曲線下面積AUCが低下するとの報告がある。食事の影響を避けるため食事の1時間前から食後3時間までの間、本剤の服用は避けることとされている。

2 不適切
本剤とグレープフルーツによる相互作用の影響で副作用発現の可能性が高まる報告はない。したがって、副作用発現の可能性が高まるため、グレープフルーツを摂取しないよう指導することは適切でない。

3 適切
本剤の服用開始後、間質性肺疾患があらわれることがあるので、咳嗽、発熱などの確認及び定期的な胸部画像検査の実施などの観察を十分に行うこととされている。

4 適切
本剤の服用開始後、重度の下痢に伴って脱水症状をきたし、急性腎不全に至った症例も報告されているため、止瀉薬の投与、補液等の適切な処置を行うこととされている。

5 適切
本剤の服用開始後、爪囲炎、ざ瘡様皮疹などがあらわれることがあるため、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導することとされている。

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