令和07年度 第110回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 4

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問 4  正答率 : 79.4%

 国家試験問題

国家試験問題
スピン量子数が1/2である原子核が外部磁場の中に置かれると、そのエネルギーが2つのエネルギー準位に分かれることを表しているのはどれか。1つ選べ。

1 化学シフト


2 McLafferty(マクラファティー)転位


3 ラジカル開裂


4 超微細分裂


5 ゼーマン分裂

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問 4    

 e-REC解説

解答 5

スピン量子数が1/2である原子核(1Hや13Cなど)が外部磁場の中に置かれると、そのエネルギーが2つのエネルギー準位に分かれることを表しているのはゼーマン分裂である。原子核がゼーマン分裂により生じた2つのエネルギー準位のエネルギー差に相当する電磁波を吸収できるようになることを核磁気共鳴(NMR)といい、NMRスペクトル測定法や磁気共鳴画像法(MRI)で利用されている。

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1 誤
化学シフトとは、NMRスペクトルにおける横軸に用いられるパラメータであり、基準物質の共鳴周波数νr、試料の共鳴周波数をνとしたときに、試料と基準物質との共鳴周波数のずれ(ν-νr)を基準物質の共鳴周波数νrで割った値をppm単位で表したものである。

2 誤
McLafferty(マクラファティー)転位とは、質量分析法(MS)において、γ位に水素原子を有するカルボニル化合物が電子イオン化法(EI法)により、α位とβ位の結合が開裂しエノールラジカルカチオンとアルケンが生成する反応である。
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3 誤
ラジカル開裂とは、質量分析法(MS)で電子イオン化法(EI法)を行ったときのフラグメンテーションの過程などでみられる、共有結合が開裂する際にラジカル(不対電子を有する化学種)を生成する反応である。
スクリーンショット 2025-04-10 11.37.12.png

4 誤
超微細分裂(超微細相互作用)とは、電子スピン共鳴スペクトル測定法(ESRスペクトル測定法)において、不対電子(ラジカル)のシグナルが近傍の核スピン量子数Iの原子によって2I+1本に分裂することをいう。
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5 正

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