令和06年度 第109回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 56

Pin Off  未ブックマーク   
問 56  正答率 : 87.5%

 国家試験問題

国家試験問題
神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体が産生されることにより、筋力低下をきたす自己免疫疾患はどれか。1つ選べ。

1 イートン・ランバート症候群


2 重症筋無力症


3 ギラン・バレー症候群


4 進行性筋ジストロフィー


5 筋萎縮性側索硬化症

 解説動画作成を要望!

 解答を選択

問 56    

 e-REC解説

解答 2

1 誤
イートン・ランバート症候群は、がん合併の有無にかかわらず、シナプス前終末の活性帯からのアセチルコリン放出障害により、四肢の筋力低下と腱反射低下、および自律神経症状を呈する神経筋接合部・自律神経の自己免疫疾患である。

2 正
重症筋無力症は、神経筋接合部のシナプス後膜上の分子に対する臓器特異的自己免疫疾患で、筋力低下を主症状とする。自己免疫の標的分子としてニコチン性アセチルコリン受容体が85%を占め、他に筋特異的受容体型チロシンキナーゼが5〜10%とされている。

3 誤
ギラン・バレー症候群は、上気道炎や消化器感染症などの先行感染に伴い、自己免疫異常による末梢神経の髄鞘、軸索障害が原因で起こる脱髄性疾患である。

4 誤
筋ジストロフィーは、骨格筋の形成に必要な細胞質タンパクのジストロフィンが変性し、壊死と筋力低下を主徴とする遺伝性疾患である。

5 誤
筋萎縮性側索硬化症は、主に中年以降に発症し、一次運動ニューロンと二次運動ニューロンが選択的かつ進行性に変性・消失していく原因不明の神経変性疾患である。

 Myメモ - 0 / 1,000

e-REC 過去問解説システム上の [ 解説 ] , [ 解説動画 ] に掲載されている画像・映像・文章など、無断で複製・利用・転載する事は一切禁止いたします