平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 7

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問 7  正答率 : 90.0%

 国家試験問題

国家試験問題
最も塩基性が強い化合物はどれか。1つ選べ。

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問 7    

 e-REC解説

解答 1

化合物が塩基性を示すためには、Hを受け取る必要があり、非共有電子対が局在化しているN原子が必要である。この際、Hを受け取った共役酸が安定なほど塩基性が強くなる。
選択肢1〜5の構造のうち、塩基性が最も強いのは選択肢1のグアニジンである。グアニジンは、プロトンを受け取り、共役酸になるとプロトンが共鳴安定化されるため、強い塩基性を示す。

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なお、アセトアミド(選択肢2)とインドール(選択肢4)のN原子の非共有電子対は、非局在化しているため、塩基性はほとんど示さない。
一方、エチルアミン(選択肢3)のN原子の非共有電子対はsp3混成軌道に存在し、ピリミジン(選択肢5)のN原子の非共有電子対もsp2混成軌道に存在するため、非共有電子対が局在化しており、塩基性を示す。ただし、グアニジンのように安定な共役酸となることはないので、塩基性は比較的弱くなる。

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