平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 90

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問 90  正答率 : 67.9%

 国家試験問題

国家試験問題
次の抗がん薬のうち、調製者の曝露防止のため、閉鎖式の薬物混合器具を使用して調製する必要性が最も低いのはどれか。1つ選べ。

1 シスプラチン


2 シクロホスファミド


3 ベンダムスチン


4 イホスファミド


5 リツキシマブ

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問 90    

 e-REC解説

解答 5

閉鎖式薬物混合器具とは、薬剤を移し替える際に、外部の汚染物質が混入することを防ぐと同時に、危険性医薬品より発生するエアロゾルが漏れ出すことを防ぐ機械構造を有する器具のことである。特にシクロホスファミド、ベンダムスチン、イホスファミドの3剤は常温で気化しやすいため、閉鎖式の薬物混合器具を使用して調製する必要性が高い。また、その他の悪性腫瘍薬として、ドキソルビシン、エピルビシン、シスプラチン、カルボプラチンなども、調製者の尿中から検出された報告があるため、閉鎖式の薬物混合器具を使用して調製する必要性が高い。一方、リツキシマブは、化学構造から揮発性が高いとは考えにくく、薬理作用から変異原性や発がん性は予測されにくいため、調製する際に閉鎖式の薬物混合器具を用いる必要性は低いと考えられる。

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