令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 94

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問 94  正答率 : 52.2%

 国家試験問題

国家試験問題
ボルツマン分布は、異なるエネルギー準位E1E2E1E2)をもつ分子の数をそれぞれN1N2としたときの、熱平衡状態における両者の比(N2/N1)に関する情報を与える(下式参照)。ボルツマン分布に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

スクリーンショット 2020-06-10 12.37.10.png

kB:ボルツマン定数


1 式中の   A   に入る物理量は体積である。


2 常にN2/N1<1が成り立つ。


3 E1E2の差が大きいほどN2/N1が小さくなる。


4 温度が高いほどN2/N1が小さくなる。


5 N2/N1=1/eとするときの(E2E1)を活性化エネルギーという。

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問 94    

 e-REC解説

解答 2、3

ボルツマン分布とは、高温で低濃度条件下の粒子系における分子数の分布のことであり、エネルギーと温度の指数関数で表される。異なるエネルギー準位E1E2E1E2)をもつ分子の数をそれぞれN1N2としたときの、熱平衡状態における両者の比(N2/N1)は、以下のボルツマンの式で表される。
スクリーンショット 2020-06-10 12.37.17.png
kB:ボルツマン定数、T:絶対温度)

1 誤
①式より、式中の   A   に入る物理量は絶対温度である。

2 正
スクリーンショット 2020-06-10 12.44.31.png

3 正
スクリーンショット 2020-06-10 12.45.09.png

4 誤
スクリーンショット 2020-06-10 12.46.01.png

5 誤
活性化エネルギーとは、反応物の基底状態から遷移状態に励起するのに必要なエネルギー量である。①式より、N2/N1=1/eとした場合、以下のように(E2E1)=kBTと式変形されるが、(E2E1)が活性化エネルギーというわけではない。
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