平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 95

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問 95  正答率 : 72.2%

 国家試験問題

国家試験問題
光の性質に関する記述のうち正しいのはどれか。2つ選べ。

1 光の屈折率は、光が進む媒体の誘電率と光の波長に依存し、長波長の光は短波長の光よりも屈折率が大きい。


2 物質の粒子径が入射光の波長に比べて非常に小さい場合、入射光と同じ振動数の光を散乱する現象をレイリー散乱とよぶ。


3 入射光により物質が励起される場合、散乱光の振動数が入射光の振動数と異なる現象をラマン散乱とよぶ。


4 ラマン散乱が起こった場合、散乱光の振動数は必ず小さくなる。

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問 95    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
光の屈折率は、光が進む媒体の誘電率と光の波長に依存し、長波長の光は短波長の光よりも屈折率が小さい。

2 正
入射光の波長より粒子径の小さい物質(入射光の波長の10分の1以下)に光を当てると、入射光と同じ振動数の光を散乱する現象が認められることがある。この現象を、レイリー散乱とよぶ。なお、入射光の波長と同程度以上の粒子径を有する物質に光を当てることで認められる光の散乱現象をミー散乱とよぶ。

3 正
入射光により物質が励起される場合、入射光と振動数の異なる光が散乱されることがある。この現象をラマン散乱とよぶ。ラマン散乱は、入射光により物質が高エネルギー状態となり、その後、低エネルギー状態に戻る際に元の基底状態と異なるエネルギー状態に遷移することにより認められる。入射光により物質が励起され、その後、低エネルギー状態に遷移する際、元の基底状態より、エネルギー状態が高くなる場合、振動数の小さい光(ストークス光)が散乱され、エネルギー状態が低くなる場合、振動数の大きい光(反ストークス光)が散乱される。

4 誤
解説3参照

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