令和04年度 第107回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 95

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問 95  正答率 : 72.9%

 国家試験問題

国家試験問題
ア〜ウのグラフは、反応次数の異なる化学反応の経時変化を表したものである。これらのグラフに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、[A]は反応物Aの濃度(懸濁液の場合は、その時点の、Aの全量を体積で割った値)、tは時間を表す。

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1 傾きから反応速度定数を求められるのはアとウであるが、イでは求められない。


2 MRI信号の減衰はアのグラフと同じ変化を示す。


3 半減期がその時点での濃度によって変化しない反応は、イのグラフを示す。


4 懸濁液中の加水分解反応で、反応速度よりも溶解速度が速い場合は、ウのグラフを示す。


5 ア〜ウの反応速度定数の次元は同じである。

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問 95    

 e-REC解説

解答 2、4

アの化学反応の経時変化のグラフは、縦軸が濃度の自然対数(ln[A])であることとグラフの形が直線であることから、1次反応であると推定される。
イの化学反応の経時変化のグラフは、縦軸が濃度の逆数(1/[A])であることとグラフの形が直線であることから、2次反応であると推定される。
ウの化学反応の経時変化のグラフは、縦軸が濃度([A])であることとグラフの形が直線であることから、0次反応であると推定される。

スクリーンショット 2022-06-14 12.56.03.png


1 誤
ア〜ウは全て、グラフの傾きから反応速度定数を求めることができる。

2 正
MRI信号は、1次反応に従って減衰するため、アのグラフと同じ変化を示す。

3 誤
半減期がその時点の濃度によって変化しない反応は、1次反応であり、アのグラフを示す。

4 正
懸濁液中の加水分解反応で、反応速度よりも溶解速度が速い場合、懸濁液中で溶解しているAの濃度は常に一定と考えることができるため、加水分解速度は一定となる(擬0次反応)。よって、本加水分解反応は、ウのグラフを示す。

5 誤
反応速度定数の次元は、反応次数をnとすると[濃度]1-n/[時間]で表せるため、ア〜ウの反応速度定数の次元は全て異なる。

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