令和05年度 第108回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 95

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問 95  正答率 : 72.1%

 国家試験問題

国家試験問題
0.20 mol/L塩化アンモニウム水溶液100 mLを用いてアンモニア・塩化アンモニウム緩衝液（pH 9.0）を調製したい。この塩化アンモニウム水溶液に加える0.18 mol/Lアンモニア水溶液の液量に最も近い値はどれか。１つ選べ。
ただし、アンモニアのpKb＝4.7、水のイオン積[H＋][OH－]＝1.0×10－14(mol/L)2、100.3＝2とし、混合により各水溶液の体積は変化しないものとする。

１　15 mL


２　35 mL


３　55 mL


４　75 mL


５　95 mL

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問 95    
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解答　３

アンモニア・塩化アンモニウム緩衝液の化学平衡状態は、下記のヘンダーソン・ハッセルバルヒ式（＊）で表される。

スクリーンショット 2023-06-06 10.33.45.png

①：アンモニウムイオン（NH4＋）のpKa
pKa＋pKb＝pKw（Kw：水のイオン積）より、pKa＝pKw－pKb＝14－4.7＝9.3となる。

②：本緩衝液中に含まれるアンモニウムイオン（NH4＋）
塩化アンモニウムは0.20 mol/L×100 mL＝20 mmol存在し、溶液中ではほとんどがNH4＋とCl－に解離して存在しているため、NH4＋は20 mmol存在する。

③：本緩衝液中に含まれるアンモニア（NH3）
加える0.18 mol/Lアンモニア水溶液の量をX mLとすると、アンモニア（NH3）は0.18 mol/L×X mL＝0.18X mmol存在する。

①〜③より、式（＊）にpH＝9.0、pKa＝9.3、[NH4＋]＝20/(100＋X) mmol/mL、[NH3]＝0.18X/(100＋X) mmol/mLを代入すると、

スクリーンショット 2023-06-06 10.38.35.png

これを解いて、X≒55.5 mL

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