平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 98

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問 98  正答率 : 56.3%

 国家試験問題

国家試験問題
低分子量の薬物分析を行う際の試料の前処理に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 水溶液中の目的物質を有機層に抽出するための有機溶媒として、ジエチルエーテルや1-ブタノールなどが用いられる。


2 水溶液中の目的物質がカルボン酸であれば、水溶液をアルカリ性にすると有機溶媒で抽出されやすくなる。


3 水溶液中のタンパク質を不溶化し除去するために添加する有機溶媒として、アセトニトリルやメタノールなどが用いられる。


4 水溶液中のタンパク質を不溶化し除去するために添加する酸として、塩酸、硝酸が適している。

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問 98    

 e-REC解説

解答 1、3

1 正
水溶液中から目的物質を有機層に抽出する溶媒抽出法では、ジエチルエーテルや1−ブタノールなど水と混和しない有機溶媒が用いられる。

2 誤
溶媒抽出法により目的物質を抽出する場合、目的物質を分子形にすると抽出効率が高くなる。一般に、酸性物質の場合、水溶液のpHが低い状態では分子形の割合が多くなり、有機層に抽出されやすくなる。

3 正
有機溶媒を用いる除タンパク法では、メタノールやアセトニトリルなどの水と混和する有機溶媒が用いられる。

4 誤
酸を用いる除タンパク法では、過塩素酸やトリクロロ酢酸などのかさ高い酸が用いられる。なお、塩酸や硝酸では良好な除タンパク効果が得られない。

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