平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 165

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問 165  正答率 : 75.5%

 国家試験問題

国家試験問題
抗悪性腫瘍薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 パクリタキセルは、チューブリンの重合を阻害し、有糸分裂を抑制する。
2 カルボプラチンは、DNA鎖に架橋を形成し、DNAの複製を阻害する。
3 ブレオマイシンは、活性酸素を発生させ、DNA鎖を切断する。
4 ベバシズマブは、ヒト上皮増殖因子受容体2型(HER2)に対するモノクローナル抗体で、血管新生を阻止する。
5 ボルテゾミブは、プロテアソームを活性化し、転写因子NF−κBの作用を阻害する。

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問 165    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
パクリタキセルは、タキサン系抗悪性腫瘍薬であり、チューブリンの重合を促進し、微小管の過剰形成・安定化を引き起こすことで、有糸分裂を阻害する。

2 正
カルボプラチンは、白金製剤であり、DNAに架橋を形成することでDNA合成を阻害する。

3 正
ブレオマイシンは、細胞内で鉄(Fe2+)とキレートを形成し、活性酸素(ラジカル)を発生させDNA鎖を切断する。扁平上皮癌などの治療に用いられる。

4 誤
ベバシズマブは、ヒト血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に対するヒト化モノクローナル抗体であり、治癒切除不能な進行、再発の結腸及び直腸がんの治療に用いられる。なお、ヒト上皮増殖因子受容体2型(HER2)に対するモノクローナル抗体製剤には、トラスツズマブがある。

5 誤
ボルテゾミブは、骨髄腫細胞等の癌細胞のプロテアソームを阻害し、転写因子NF−κBの作用を阻害することで、癌細胞の増殖を抑制する。再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療に用いられる。

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