平成27年度 第100回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 173

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問 173  正答率 : 60.9%

 国家試験問題

国家試験問題
薬物の溶解及び放出に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 結晶多形間で異なる溶解速度を示すのは、各々の固相における化学ポテンシャルが異なるためである。
2 Higuchi式において、単位面積当たりの累積薬物放出量の平方根は、時間に比例する。
3 球体である薬物粒子が、形状を維持したまま縮小しながら溶出する時の溶解速度定数は、Hixson-Crowell式を用いて算出できる。
4 回転円盤法により、固体薬物の表面積を経時的に変化させて溶解実験を行い、Gibbs式を用いることで薬物の溶解速度定数を算出できる。

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問 173    

 e-REC解説

解答 1、3

1 正
結晶多形には、安定形や準安定形がある。安定形と準安定形の間では、化学ポテンシャル(安定形<準安定形)が異なるため、溶解度(安定形<準安定形)が異なる。

2 誤
Higuchi式において、単位面積当たりの累積薬物放出量は、時間の平方根に比例する。

3 正
Hixson-Crowell式は、シンク条件下、同一粒子径の球体である薬物粒子が、形状を維持したまま縮小すると仮定して導かれた式である。よって、Hixson-Crowell式を用いて、薬物粒子が形状を維持したまま縮小しながら溶出する時の溶解速度定数を求めることができる。

4 誤
回転円盤法により、固体薬物の表面積を一定とし、溶解実験を行い、Noyes−Whitney式を用いることで薬物の溶解速度定数を算出できる。

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