平成26年度 第99回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 345

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問 345  正答率 : 68.0%

 国家試験問題

国家試験問題
次の薬物の適量投与時の対応・処置に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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問 345    

 e-REC解説

解答 1、4

1 正
炭酸リチウムを過量投与した場合、投与を中止し、補液、利尿薬(マンニトール、アミノフィリン等)を用いてリチウムの排泄促進する必要がある。

2 誤
フェノバルビタールは酸性薬物であり、尿がアルカリ性になると分子形分率が低下し、再吸収が抑制され、尿中排泄が促進される。このため、フェノバルビタールを過量投与した場合、尿をアルカリ性にする炭酸水素ナトリウムが用いられる。なお、塩化アンモニウムは、尿を酸性にするため、フェノバルビタールを過量投与した場合に用いられない。

3 誤
ジアゼパムなどのベンゾジアゼピン系薬を過量投与した場合、ベンゾジアゼピン受容体拮抗薬であるフルマゼニルの投与が用いられる。なお、ナロキソン塩酸塩は、オピオイドμ受容体拮抗薬であり、モルヒネの解毒に用いられる。

4 正
ヘパリンは酸性ムコ多糖であり、塩基性薬物により中和される。このため、ヘパリンナトリウムを過量投与した場合、塩基性薬物であるプロタミン硫酸塩が用いられる。

5 誤
カプトプリルを過量投与することにより低血圧を起こすことがあるため、体液量を増加させ血圧を回復させる必要がある。このため、カプトプリルを過量投与した場合、生理食塩水が用いられる。なお、カプトプリルはアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)であり、副作用として高カリウム血症を起こすことがあるため、塩化カリウムを併用すると、高カリウム血症が現れやすくなる。このため、両薬剤は併用注意の組合せとなっている。

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