平成26年度 第99回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 54

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問 54  正答率 : 86.7%

 国家試験問題

国家試験問題
同一化学組成の化合物aとbの粉末X線回折パターンが下図のようになった。この図から推定される化合物aとbの関係はどれか。1つ選べ。

1 同一の結晶形である。
2 非晶質と結晶である。
3 結晶多形である。
4 粒子径が異なる。
5 真密度が等しい。

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問 54    

 e-REC解説

解答 3

粉末X線回折法は、粉末試料にX線を照射し、その物質中の電子を強制振動させることにより生ずる干渉性散乱X線の回折強度を、回折角を変化させながら測定する方法である。粉末X線回折パターンは各結晶化合物の各結晶構造に対して固有のものであるため、結晶多形や溶媒和結晶の判定などに用いる。

1 誤
同一化学組成の化合物において、ピークが検出される回折角2θの位置が同じ場合、同一の結晶といえる。化合物aとbは検出されるピークの位置が異なるため、結晶多形(結晶構造が異なる)の関係にあるといえる。

2 誤
非晶質は、結晶構造に規則性がないため、散漫なピーク(ハローパターン)となる。

3 正
解説1参照

4 誤
本法では、粒子径の違いは判定できない。

5 誤
本法では、真密度の違いは判定できない。

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