平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 244,245

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問 244  正答率 : 85.5%
問 245  正答率 : 93.4%

 国家試験問題

国家試験問題
抗がん剤の調製時には曝露防止対策をとり、使用した器具や汚染物を適切に処理する必要がある。

問244(実務)
抗がん剤調製時の曝露及び汚染防止対策として、適切でないのはどれか。2つ選べ。

1 クリーンベンチ内で調製を行った。
2 バイアルから薬液を吸引する時に、薬液を吸引しやすいようにバイアル内を一時的に陽圧にした。
3 床や作業台が汚染したので、手袋を装着し、汚染箇所をペーパータオルで外側から中心に向かって拭きとった。
4 使用済みの器具や空の容器、残液などの廃棄物を密封できるコンテナに入れて廃棄した。


問245(衛生)
病院で抗がん剤調製時に生じた廃棄物のうち、特別管理産業廃棄物に該当するのはどれか。2つ選べ。

1 消毒用アルコール綿
2 ガーゼ
3 破損したガラス容器
4 ペーパータオル
5 注射針

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問 244    
問 245    

 e-REC解説

問244 解答 1、2

1 不適切
抗がん剤の調製には、クラスⅡ以上の安全キャビネットを使用することが望ましく、内部は陰圧となっているため作業者の抗がん剤曝露を防ぐことができる。なお、クリーンベンチは内部を陽圧に保ち、主に輸液の調製時に使用する。

2 不適切
バイアル内を陽圧にした状態で操作すると、薬液の飛散によって作業者が曝露する可能性がある
ため、抗がん剤の調製時にはバイアル内を陰圧に保つ必要がある。

3 適切
床や作業台などが汚染した場合に、手袋を着用し、汚染箇所が広がらないようにペーパータオル
で外側から中心に向かって拭き取らなければならない。なお、クリーンベンチの清拭は原則として
上から下へ、奥から手前へ行う。

4 適切
使用済みの器具や空の容器、残液などの廃棄物は、他の廃棄物と区別できる密封可能な容器に廃
棄する。


問245 解答 3、5

廃棄物は一般廃棄物と産業廃棄物に大別され、一般廃棄物および産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性などにより人の健康または生活環境に被害を与える恐れのある廃棄物を特別管理一般廃棄物および特別管理産業廃棄物として区分している。

1 誤
抗がん剤調製時に生じた消毒用アルコール綿は、特別管理一般廃棄物である。

2 誤
抗がん剤調製時に生じたガーゼは、特別管理一般廃棄物である。

3 正
抗がん剤調製時に生じた破損したガラス容器は、特別管理産業廃棄物である。

4 誤
抗がん剤調製時に生じたペーパータオルは、特別管理一般廃棄物である。

5 正
抗がん剤調製時に生じた注射針は、特別管理産業廃棄物である。

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