平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 94

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問 94  正答率 : 51.0%

 国家試験問題

国家試験問題
互いに混ざり合わない2つの液相間における分配平衡に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 溶質の分配係数は、溶け込んでいる溶質の濃度に比例して大きくなる。
2 一定温度、一定圧力下での分配係数は、それぞれの液相における溶質の標準化学ポテンシャル差により決まる。
3 有機相と水相を利用した親油性化合物の抽出では、誘電率の低い有機溶媒の方が抽出率は高い。
4 それぞれの液相における溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、定圧下で液相の温度を上昇させると、分配係数は低下する。

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問 94    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
溶質の分配係数は、C有機溶媒/Cで表されるため、有機溶媒相に溶け込んでいる溶質の濃度に比例して変化するが、水相に溶け込んでいる溶質の濃度に反比例して変化する。

2 正
一定温度、一定圧力下では、有機溶媒相及び水相における標準化学ポテンシャルの差により分配係数を決定することができる。

3 正
誘電率の低い有機溶媒は脂溶性が大きいため、有機相と水相を利用した親油性化合物の抽出では、誘電率の低い有機溶媒の方が抽出率は高い。

4 誤
それぞれの液相における溶質の標準化学ポテンシャルが温度に依らず一定の時、定圧下で液相の温度を上昇させても、各相における標準化学ポテンシャルが変化しないため、分配係数は一定である。

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