平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 154

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問 154  正答率 : 85.4%

 国家試験問題

国家試験問題
中枢性及び末梢性筋弛緩薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ベクロニウムは、筋小胞体のリアノジン受容体を遮断する。
2 ダントロレンは、骨格筋のニコチン性アセチルコリン受容体を遮断する。
3 チザニジンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、脊髄多シナプス反射を抑制する。
4 スキサメトニウムは、血漿中のコリンエステラーゼにより加水分解を受けて活性体を生じる。
5 A型ボツリヌス毒素は、運動神経終末からのアセチルコリン遊離を抑制する。

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問 154    

 e-REC解説

解答 3、5

1 誤
ベクロニウムは、神経筋接合部のニコチンNM受容体を競合的に遮断し、筋弛緩作用を示す。

2 誤
ダントロレンは、筋小胞体のリアノジン受容体を遮断し、筋弛緩作用を示す。リアノジン受容体は、筋小胞体からのCa2+の放出に関与し、このCa2+によりアクチンとミオシンの滑り込み(筋収縮)が起こる。

3 正
チザニジンは、中枢性筋弛緩薬であり、中枢のアドレナリンα2受容体刺激作用を介して、主に脊髄多シナプス反射を抑制する。単シナプス反射の抑制作用は弱い。

4 誤
スキサメトニウムは、血漿コリンエステラーゼにより分解されて不活性化される。脱分極型筋弛緩薬として用いられる。

5 正
A型ボツリヌス毒素は、運動神経からのアセチルコリン遊離を抑制することで、筋弛緩作用を示す。眼瞼痙れんに用いられる。

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