平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 166

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問 166  正答率 : 56.3%

 国家試験問題

国家試験問題
薬物の消化管吸収に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

1 弱酸性薬物を経口投与した場合、胃で溶解した後、小腸で析出し、吸収が不良となることがある。
2 弱塩基性薬物の単純拡散による吸収は、一般に、消化管内のpHが低い方が良好である。
3 多くの薬物は、胃で良好に吸収されるため、胃内容排泄速度の変化により吸収が影響を受けることはない。
4 リボフラビンは脂溶性が高く、小腸全体から良好に吸収される。
5 アンピシリンは、親水性が高く膜透過性が低いため、吸収改善のための脂溶性プロドラッグが開発されている。

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問 166    

 e-REC解説

解答 5

1 誤
胃に比べ小腸のpHは高いため、弱酸性薬物は、胃で溶解した後、小腸で析出することはない。なお、弱塩基性薬物は、胃で溶解した後、小腸で析出し、吸収が不良となることがある。

2 誤
pHが高い方が弱塩基性薬物の分子形分率は大きくなるため、弱塩基性薬物の単純拡散による吸収は、一般に、消化管内のpHが高い方が良好である。

3 誤
多くの薬物は小腸で良好に吸収されるため、胃内容排泄速度の変化による影響を受ける。

4 誤
リボフラビンは水溶性が高く、小腸上部に局在する輸送担体より吸収される。

5 正
アンピシリンは、親水性が高く膜透過性が低いため、脂溶性を増大させ受動拡散を促進させることで、吸収性を改善したプロドラッグであるバカンピシリンなどが開発されている。

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