平成25年度 第98回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 276,277

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問 276  正答率 : 61.4%
問 277  正答率 : 63.5%

 国家試験問題

国家試験問題
保険薬局にて、以下の処方せんを受け付けた。
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問276(薬剤)
粉末薬品の混合に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 互いに相互作用を起こさない水に可溶な2種の結晶性粉末を混合すると、臨界相対湿度は上昇する。
2 水に可溶な結晶性粉末と不溶な結晶性粉末とを混合すると、水に可溶な結晶性粉末の臨界相対湿度は低下する。
3 粉末薬品の混合性は、粉末薬品の粒子形状の影響を受ける。
4 2種の粉末薬品を混合する場合、粒子の密度差が大きいほど混合性がよい。
5 粉末薬品の混合は、粒子間の結合性及び付着性が小さい場合には平均粒子径の差が近いほど容易である。


問277(実務)
この2つの処方の調剤方法として、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 処方1は、混合すると変色する場合があるが、薬効には影響がないので、混合して分包する。処方2は、混合して分包する。
2 処方1は、混合すると変色する場合があるが、薬効には影響がないので、混合して分包する。処方2は、混合せず別包とする。
3 処方1は、混合せず別包とする。処方2は、混合すると変色する場合があるが、薬効には影響がないので、混合して分包する。
4 処方1、処方2ともに混合せず、それぞれ別包とする。

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問 276    
問 277    

 e-REC解説

問276 解答 3、5

1 誤
互いに相互作用を起こさない水に可溶な2種の結晶性粉末を混合すると、臨界相対湿度は低下する。

2 誤
水に可溶な結晶性粉末と不溶な結晶性粉末を混合しても、水に可溶な結晶性粉末の臨界相対湿度は変化しない。

3 正
粉末医薬品の混合性は、粉体の粒子径、流動性、密度などの影響を受ける。

4 誤
2種類の粉末医薬品を混合する場合、粒子の密度差が大きいほど混合性は悪い。

5 正


問277 解答 2、4

処方1の医薬品(ダイオウ末、酸化マグネシウム)は混合すると変色するため、配合注意の組合せである。配合注意の組合せの医薬品(処方1)を調剤する方法は、混合して分包するかそれぞれ別包にする。また、処方2の医薬品(アスピリン末、炭酸水素ナトリウム)は混合すると加水分解するため、配合不適の組合せである。配合不適の組合せの医薬品(処方2)を調剤する方法は、それぞれ別包にする。

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