平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 156

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問 156  正答率 : 83.1%

 国家試験問題

国家試験問題
中枢神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ドネペジルは、中枢のアセチルコリンエステラーゼを阻害し、低下したコリン作動性神経伝達を促進する。
2 セレギリンは、脊髄多シナプス反射を抑制し、痙性麻痺における過剰な筋緊張を緩和する。
3 炭酸リチウムは、縫線核のセロトニン作動性神経活動を選択的に抑制し、抗躁作用を示す。
4 エダラボンは、脳虚血障害により発生したフリーラジカルを消去し、神経細胞の酸化的障害を抑制する。
5 チザニジンは、脊髄のニコチン性アセチルコリン受容体の機能を抑制し、腰痛症の筋緊張を緩和する。

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問 156    

 e-REC解説

解答 1、4

1 正
ドネペジルは、中枢のアセチルコリンエステラーゼを阻害することで中枢内アセチルコリン濃度を高め、低下したコリン作動性神経伝達を促進する。

2 誤
セレギリンは、モノアミンオキシダーゼB(MAOB)阻害薬であり、ドパミンの分解を抑制するパーキンソン病治療薬である。

3 誤
炭酸リチウムは、作用機序詳細は不明であるが、イノシトール-1-リン酸分解酵素を阻害することで、ホスファチジルイノシトール代謝回転を抑制し抗躁作用を示すと考えられている。

4 正
エダラボンは、脳虚血障害により発生したフリーラジカルを消去し、また脂質過酸化を抑制することで、神経細胞の酸化的障害を抑制する。

5 誤
チザニジンは、中枢性筋弛緩薬でありアドレナリンα2受容体を刺激することで、脊髄多シナプス反射を抑制し、腰痛症の筋緊張を緩和する。

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