平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 159

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問 159  正答率 : 65.2%

 国家試験問題

国家試験問題
消化管に作用する薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 カルメロース(カルボキシメチルセルロース)は、腸管内で水分を吸収して膨張し、腸管運動を促進する。
2 ロペラミドは、腸管のオピオイドμ受容体を刺激し、腸管運動を抑制する。
3 メペンゾラートは、アセチルコリンM3受容体を遮断し、腸管運動を抑制する。
4 次硝酸ビスマスは、腸粘膜表面のタンパク質に結合することで被膜を形成し、腸粘膜を保護する。
5 トリメブチンは、腸管のドパミンD2受容体を遮断し、低下した腸管運動を促進する。

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問 159    

 e-REC解説

解答 5

1 正しい
カルメロース(カルボキシメチルセルロース)は、膨張性下剤であり、腸管内で水分を吸収して膨張し、腸内容物の容積を増大して腸管壁を刺激することで、腸管運動を促進する。

2 正しい
ロペラミドは、コリン作動性神経のオピオイドμ受容体を刺激することで、アセチルコリン遊離を抑制し、腸管運動を抑制する止瀉薬である。

3 正しい
メペンゾラートは、抗コリン薬であり、アセチルコリンM3受容体を遮断することで、腸管運動を抑制する。

4 正しい
次硝酸ビスマスは、腸粘膜のタンパク質と結合し被膜を形成することで、腸粘膜を保護する。また、腸内異常発酵により生じる硫化水素と結合し、止瀉作用を示す。

5 誤っている
トリメブチンは、オピオイドμ受容体刺激作用を介し、亢進した腸管運動を抑制し、低下した腸管運動を促進する。過敏性腸症候群の治療に用いられる。

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