平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 160

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問 160  正答率 : 46.4%

 国家試験問題

国家試験問題
糖尿病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 グリベンクラミドは、スルホニル尿素受容体と結合し、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進する。
2 メトホルミンは、ATP感受性Kチャネルを活性化し、肝臓での糖新生を抑制する。
3 ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)を刺激し、アディポネクチンの発現を抑制する。
4 アカルボースは、多糖類の分解を可逆的に阻害し、腸管からの糖の吸収を遅延させる。
5 ナテグリニドは、高血糖状態で増加する細胞内ソルビトールの蓄積を抑制し、末梢神経障害を改善する。

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問 160    

 e-REC解説

解答 1、4

1 正
グリベンクラミドは、スルホニル尿素剤(SU剤)であり、膵β細胞のSU受容体に結合して、ATP感受性Kチャネルを遮断し、インスリン分泌を促進する。

2 誤
メトホルミンは、AMP依存性プロテインキナーゼを活性化することにより、肝臓での糖新生を抑制し、末梢での糖利用を促進することにより、血糖値を低下させる。

3 誤
ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ(PPARγ)を刺激し、アディポネクチンの産生を増加し、TNF-α産生を低下させる。

4 正
アカルボースは、α-グルコシダーゼ阻害薬であり、腸管における多糖類の分解を可逆的に阻害することで、糖の吸収を遅延させる。

5 誤
ナテグリニドは、速効型インスリン分泌促進薬であり、SU骨格はもたないが膵β細胞のSU受容体に結合することで、インスリン分泌を促進する。設問文の作用機序は、エパルレスタットに関するものである。

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