平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 188

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問 188  正答率 : 55.1%

 国家試験問題

国家試験問題
下記症例について「問題志向型システム」に準拠した経過記録を作成した。作成に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
 
【症例】
62歳男性。半年前頃から足に冷感があり、最近では寒い朝などに足先がしびれるような感じになったので、病院を受診した。診察の際、今日は、階段を上ったり早足でかなり歩いたので、足が痛くなったと訴えた。患者は、足を引きずるようにして歩いていた。20歳頃から喫煙(20本/日)を始め、飲酒(日本酒を2合/日)も長年続けている。現在、テルミサルタン錠40 mg 1錠を1日1回服用している。後日、血管造影検査をすることになった。

1 問題リストとして「高尿酸血症の危険因子として飲酒」をあげた。
2 主観的データとして「患者は、半年前頃から足に冷感があり、最近では寒い朝などに足先がしびれる」と記載した。
3 客観的データとして「患者は、足を引きずるようにして歩く」と記載した。
4 計画として「患者の病態を考慮し、テルミサルタンのβ遮断薬への変更を提案」と記載した。

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問 188    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
本患者は、喫煙習慣があり、自覚症状として足に冷感や足先のしびれがあることに加え、後日、血管造影検査を実施することとなっていることから、慢性動脈閉塞症に罹患していると推察される。よって、問題リストとして「高尿酸血症の危険因子として飲酒」をあげることは不適切である。

2 正
主観的データ(Subjective data)には、主訴や患者の訴えなどの主観的情報を記載する。よって、本症例では、主観的データ(Subjective data)として「患者は、半年前頃から足に冷感があり、最近では寒い朝などに足先がしびれる」などと記載する。

3 正
客観的データ(Objective data)には、理学的所見などの客観的情報を記載する。よって、本症例では、客観的データ(Objective data)として「患者は、足を引きずるようにして歩く」などと記載する。

4 誤
アドレナリンβ受容体遮断薬は、血管を収縮させる作用を有するため、慢性動脈閉塞症に罹患していると推察される(解説1参照)本患者に用いることは適切ではない。

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