平成24年度 第97回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 172

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問 172  正答率 : 49.3%

 国家試験問題

国家試験問題
ある薬物100 mgをヒトに静脈内投与したところ、下の片対数グラフに示す血中濃度推移が得られた。この薬物を50 mg/hの速度で定速静注するとき、投与開始2時間後の血中薬物濃度(µg/mL)に最も近い値はどれか。1つ選べ。
スクリーンショット 2017-04-28 14.25.56.png
1 1.8
2 3.6
3 7.2
4 14.4
5 28.8

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問 172    

 e-REC解説

解答 3

定速静注した際の定常状態の血漿中濃度Cssは①式で表される。
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全身クリアランスCLtotは②式、消失速度定数keは③式、分布容積Vdは④式で表される。
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問題文より、投与量Dは100 mg、設問の図より、初濃度C0は10 µg/mL、半減期t1/2は2 hであることがわかる。これらのことから、②式、③式、④式より全身クリアランスCLtotを以下のように求めることができる。
スクリーンショット 2017-04-28 14.26.30.png

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また、問題文より定速静注の速度が50 mg/hであることから①式より、定常状態の血漿中濃度Cssを以下のように求めることができる。
スクリーンショット 2017-04-28 14.26.46.png
薬物を定速静注した際、半減期ごとの血中薬物濃度は、以下のように推移する。
スクリーンショット 2017-04-28 14.26.54.png
この薬物の半減期t1/2が2時間であることから、投与開始2時間後の血中薬物濃度Cは、定常状態の血中薬物濃度Cssの1/2となる。
よって、投与開始2時間後の血中薬物濃度は、7.2 µg/mLである。

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