平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 13

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問 13  正答率 : 92.5%

 国家試験問題

国家試験問題
真核細胞でのmRNAのプロセシングによる成熟過程において、イントロンの除去に関わるのはどれか。1つ選べ。

1 スプライソソーム
2 ヌクレオソーム
3 オートファゴソーム
4 プロテアソーム
5 リソソーム

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問 13    

 e-REC解説

解答 1

真核細胞のmRNAは、イントロンを含むmRNA前駆体として合成され、①キャップ構造の付加、②polyAの付加、③イントロンの除去(スプライシング)といったプロセシング(加工)を受けて成熟mRNAとなる。このうち、イントロンの除去はスプライソソームで行われる。
スプライソソームは、snRNP(核内低分子リボ核タンパク質)といくつかのタンパク質因子から構成されており、スプライシングを行う場となる。なお、snRNPとは、snRNA(核内低分子RNA)とタンパク質の複合体であり、このうちsnRNAがスプライシングを行う活性本体であるとされている。

1 正

2 誤
ヌクレオソームは、クロマチンの基本構造であり、4種類のヒストン(H2A、H2B、H3、H4)各2分子からなるヒストン8量体(ヒストンコア)に、DNAが巻き付いた構造をとる。
なお、クロマチンとは、真核細胞の核内に存在するゲノムDNAとヒストンなどのタンパク質から構成される構造体である。

3 誤
オートファゴソームは、細胞において自己の細胞質成分を分解するオートファジーと呼ばれる過程で形成される袋状の構造をした小胞である。

4 誤
プロテアソームは、ユビキチンで標識された不要なタンパク質を選択的に加水分解するタンパク質分解酵素複合体である。

5 誤
リソソームは、種々の加水分解酵素を含み、細菌などの異物や老朽化した自身の細胞の消化などを行う細胞小器官である。

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