平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 34

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問 34  正答率 : 79.5%

 国家試験問題

国家試験問題
カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害し、Oddi括約筋を弛緩させる排胆薬はどれか。1つ選べ。

1 ポリエンホスファチジルコリン
2 グリチルリチン
3 ウルソデオキシコール酸
4 パパベリン
5 フロプロピオン

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問 34    

 e-REC解説

解答 5

1 誤
ポリエンホスファチジルコリンは、生体膜の形態と機能を調整し、酵素の細胞外逸脱を是正することで細胞内酵素活性を維持する。また、脂質代謝異常を改善することで、糖代謝やタンパク質代謝など各種代謝機能を改善する。そのため、慢性肝疾患における肝機能改善や脂質異常症の治療に用いられる。

2 誤
グリチルリチンは、抗炎症作用及び抗アレルギー作用などの糖質コルチコイド様作用や、インターフェロン誘導作用などの免疫調整作用を有する。そのため、肝庇護薬として慢性肝疾患における肝機能異常の改善に用いられる。

3 誤
ウルソデオキシコール酸は、肝臓における胆汁分泌促進作用をもつため、利胆薬として慢性肝疾患における肝機能異常の改善などに用いられる。

4 誤
パパベリンは、ホスホジエステラーゼ阻害作用を有し、細胞内サイクリックAMP(cAMP)量を増加させることで、平滑筋弛緩作用などを示す。そのため、消化管痙れんの治療などに用いられる。

5 正
フロプロピオンは、カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害し、Oddi括約筋を弛緩させるため、排胆薬として用いられる。

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