平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 164

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問 164  正答率 : 71.8%

 国家試験問題

国家試験問題
抗ウイルス薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 バラシクロビルは、アシクロビルに変換された後、単純へルペスウイルス由来のチミジンキナーゼでリン酸化され、ウイルスDNAの複製を抑制する。
2 リトナビルは、インフルエンザウイルスのNS3−4Aプロテアーゼを阻害し、感染細胞からのウイルスの遊離を抑制する。
3 テラプレビルは、C型肝炎ウイルスのノイラミニダーゼを阻害し、ウイルスRNAの合成を抑制する。
4 ザナミビルは、HIVのプロテアーゼ活性を阻害し、ウイルス構成タンパク質の産生を抑制する。
5 ジドブジンは、感染細胞内でリン酸化され、HIV逆転写酵素を競合的に阻害する。

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問 164    

 e-REC解説

解答 1、5

1 正
バラシクロビルは、アシクロビルのプロドラッグであり、体内でアシクロビルに変換され、感染細胞内でウイルス由来のチミジンキナーゼによりリン酸化され活性体のアシクロビル三リン酸となり、dGTPと競合しDNAポリメラーゼを阻害することで、ウイルスのDNA合成を抑制する。

2 誤
リトナビルは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の増殖に必要なプロテアーゼを競合的に阻害することで、ウイルス構成タンパク質の産生を抑制し、HIVの増殖を抑制する。

3 誤
テラプレビルは、C型肝炎ウイルス(HCV)の増殖に関与するNS3−4Aセリンプロテアーゼを阻害することで、HCVの増殖を抑制する。

4 誤
ザナミビルは、インフルエンザウイルスの増殖に関与するノイラミニダーゼを阻害することで、インフルエンザウイルスの増殖を抑制する。

5 正
ジドブジンは、感染細胞内でリン酸化を受けて活性化され、HIVの増殖に必要な逆転写酵素を競合的に阻害する。

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