平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 101

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問 101  正答率 : 43.0%

 国家試験問題

国家試験問題
次の反応のうち、主生成物がラセミ体として生じるのはどれか。1つ選べ。
(THF:テトラヒドロフラン)
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問 101    

 e-REC解説

解答 1

1 正
アルケンに対する試薬としてBH3を用いると逆マルコフニコフ則に従い、BH2とHがcis付加する。設問の生成物は不斉炭素原子を1つ有し、エナンチオマーの等量混合物であるラセミ体である。
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2 誤
アルケンに対する試薬として過酸を用いると3員環のエーテルであるエポキシドを生成する。なお、設問の生成物は、不斉炭素原子を2つ有するが、分子内対称面が存在するメソ体であるためラセミ体ではない。
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3 誤
アルケンに対する試薬としてBr2を用いるとBrとBrがtrans付加し、ジブロモ化合物が生成する。なお、設問の生成物は、不斉炭素原子を2つ有するが、分子内対称面が存在するメソ体であるためラセミ体ではない。
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4 誤
アルケンに対する試薬として酸性条件下でH2Oを用いるとマルコフニコフ則に従い、HとOHが付加する。なお、設問の生成物は、不斉炭素原子がないためラセミ体は生じない。
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5 誤
アルケンに対する試薬としてOsO4(四酸化オスミウム)を用いるとOHとOHがcis付加し、グリコールが生成する。なお、設問の生成物は、不斉炭素原子を2つ有するが、分子内対称面が存在するメソ体であるためラセミ体ではない。
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