平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 111

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問 111  正答率 : 64.8%

 国家試験問題

国家試験問題
下図は心臓の洞房結節の活動電位波形である。これに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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1 交感神経の興奮により静止膜電位が低下し、心拍数が変化する。
2 4相での変化は、Naチャネルの開口による細胞内へのNa流入に起因する。
3 0相での変化は、L型Ca2+チャネルの開口による細胞内へのCa2+流入に起因する。
4 3相での変化は、Kチャネルの開口による細胞外へのK流出に起因する。
5 3相での変化が、心室筋の弛緩を起こす。

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問 111    

 e-REC解説

解答 3、4

1 誤
交感神経が興奮すると、細胞内へのCa2+流入が促進し、洞房結節の活動電位の発生頻度が上昇することで、心拍数が増加する。

2 誤
洞房結節の4相(緩徐脱分極相)での変化は、主にT型Ca2+チャネルの開口による細胞内へのCa2+流入に起因する。

3 正
洞房結節の0相(脱分極相)での変化は、L型Ca2+チャネルの開口による細胞内へのCa2+流入に起因する。

4 正
洞房結節の3相(再分極相)での変化は、Kチャネルの開口による細胞外へのK流出に起因する。

5 誤
心室筋の収縮および弛緩には、固有心筋の活動電位変化が関与する。本問の活動電位変化は特殊心筋である洞房結節のものであり、心臓拍動のリズム形成に関与する。

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