平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 179

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問 179  正答率 : 71.3%

 国家試験問題

国家試験問題
下図は、浸透圧を利用した放出制御システム(OROS®*)が応用されたメチルフェニデート塩酸塩徐放錠の断面図である。以下の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
スクリーンショット 2017-10-23 14.10.02.png

1 溶出の初期では、外皮(放出制御膜)を覆っている薬物コーティング層から薬物放出がおこる。
2 体内の水分が外皮を通じて内側に浸透する。
3 プッシュ層の膨張に伴って、薬物放出口から薬物層1、2中の薬物が放出される。
4 外皮の膜全体から、内部の薬物が徐々に放出される。
5 外皮は内部の不溶性成分と一緒に糞便中に排泄される。

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問 179    

 e-REC解説

解答 4

浸透圧を利用した放出制御システム(OROS®*)は、製剤を半透膜で覆うことで薬物の放出を制御している。本剤を服用するとまず、薬物コーティング層が溶解し薬物の放出が起こる。続いて、外皮(放出制御膜)より製剤内に水分が浸透することで、プッシュ層が膨張し、薬物層1及び2が薬物放出口より一定速度で放出される。

1 正しい
前記参照

2 正しい
前記参照

3 正しい
前記参照

4 誤っている
OROS製剤内部からの薬物の放出は、外皮の膜全体からではなく薬物放出口のみから起こる。

5 正しい
OROS製剤の外皮は、消化されない成分で構成されているため、内部の不溶性成分と一緒に糞便中に排泄される。

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