平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 250,251

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問 250  正答率 : 83.6%
問 251  正答率 : 86.4%

 国家試験問題

国家試験問題
72歳男性。腎実質性高血圧症で循環器内科を受診し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
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お薬手帳で併用薬を確認したところ、他の医療機関(消化器内科)で処方された以下の薬を服用中であった。患者は消化器内科の薬について、循環器内科の医師に伝えていないとのことであった。薬剤師として処方医(循環器内科)に併用薬の情報提供と処方内容の確認が必要と考えた。
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問250(実務)
処方1、処方2及び処方3が併用投与された場合、生じる可能性が最も高い事象はどれか。1つ選べ。

1 イミダプリル塩酸塩とテルミサルタンの併用による血清カリウムの上昇
2 イミダプリル塩酸塩とテルミサルタンの併用による乳房腫脹
3 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物とラニチジンの併用による血清カルシウムの低下
4 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物とラニチジンの併用による振戦
5 エホニジピン塩酸塩エタノール付加物とテルミサルタンの併用による高血糖


問251(薬理)
前問の「生じる可能性が最も高い事象」の発現機序として正しいのはどれか。1つ選べ。

1 L型Ca2+チャネル遮断
2 ドパミンD2受容体遮断
3 ヒスタミンH2受容体遮断
4 アルドステロン分泌抑制
5 インスリン分泌抑制

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問 250    
問 251    

 e-REC解説

問250 解答 1

1 正
イミダプリル塩酸塩、テルミサルタンともに、アンギオテンシンⅡによる副腎皮質からのアルドステロン分泌促進作用を抑制するため、アルドステロンによるカリウム排泄が抑制され、血清カリウムの上昇を引き起こす可能性が高い。

2 誤
イミダプリル塩酸塩、テルミサルタンともに、乳房腫脹などの副作用は報告されていない。

3 誤
エホニジピン塩酸塩エタノール付加物、ラニチジンともに、血清カルシウムの低下などの副作用は報告されていない。

4 誤
ラニチジンは副作用として振戦が報告されているが、エホニジピン塩酸塩エタノール付加物には振戦などの副作用は報告されていない。

5 誤
エホニジピン塩酸塩エタノール付加物、テルミサルタンともに、高血糖などの副作用は報告されていない。なお、テルミサルタンは、重大な副作用として低血糖が報告されている。


問251 解答 4
前問参照

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