平成29年度 第102回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 332

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問 332  正答率 : 48.8%

 国家試験問題

国家試験問題
73歳女性。再発非小細胞肺がんのため、ゲフィチニブ錠250 mgを1日1回服用していたが、軽度の肝機能低下(AST 90 U/L、ALT 63U/L、ALP 255 U/L)が現れたため処方1が処方された。3週間後、血清カリウム値が3.2 mEq/Lとなったため処方2が追加された。1ヶ月経っても血清カリウム値が3.1 mEq/Lのままであるうえ、血圧が163/91 mmHgとなったため、処方3が追加された。現在では、処方1〜3すべてを服用している。
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女性がだるくてむくみがあるといって、かかりつけ薬局を訪れた。薬剤師は、処方医に対して以下のような提案をした。提案として最も優先順位が高いのはどれか。1つ選べ。

1 グリチルチリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL−メチオニン配合錠の服用中止を提案する。
2 塩化カリウム徐放錠の服用中止を提案する。
3 オルメサルタン メドキソミル錠の服用中止を提案する。
4 スピロノラクトンの追加を提案する。
5 フロセミドの追加を提案する。

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問 332    

 e-REC解説

解答 1

本患者における低カリウム血症(基準値:3.5〜4.5 mg/dL)、高血圧(基準値:140/90 mmHg)、だるさやむくみなどの症状は、処方1に配合されているグリチルチリチン酸による偽アルドステロン症によるものと考えられる。
薬物により偽アルドステロン症が起こった際の対処としては、まずは原因薬物の服用を中止する。それでも症状の改善が見られない場合には、抗アルドステロン薬であるスピロノラクトンの投与などを考慮する。

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