平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 34

Pin Off  未ブックマーク   
問 34  正答率 : 49.9%

 国家試験問題

国家試験問題
血管平滑筋細胞においてサイクリックAMP(cAMP)を増やすことで血管拡張作用を示すのはどれか。1つ選べ。

1 カンデサルタン
2 カルペリチド
3 ボセンタン
4 ベラプロスト
5 プラゾシン

 解説動画作成を要望!

 解答を選択

問 34    

 e-REC解説

解答 4

1 誤
カンデサルタンは、アンギオテンシンⅡAT1受容体拮抗薬であり、血管平滑筋細胞に存在するGqタンパク質共役型受容体であるAT1受容体を遮断し、ホスホリパーゼCの活性化を抑制することで、アンギオテンシンⅡによる血管収縮作用を抑制する。

2 誤
カルペリチドは、α型心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)製剤であり、血管平滑筋細胞に存在するグアニル酸シクラーゼ内蔵型受容体であるANP受容体を刺激し、細胞内サイクリックGMP(cGMP)を増加させることで血管拡張作用及び利尿作用を示す。

3 誤
ボセンタンは、エンドセリン受容体拮抗薬であり、血管平滑筋細胞に存在するGqタンパク質共役型受容体であるETA受容体及びETB受容体を遮断し、ホスホリパーゼCの活性化を抑制することで、エンドセリンによる血管収縮作用を抑制する。

4 正
ベラプロストは、プロスタグランジンI2(PGI2)誘導体であり、血管平滑筋細胞及び血小板細胞に存在するGsタンパク質共役型受容体であるプロスタノイドIP受容体を刺激し、細胞内サイクリックAMP(cAMP)を増加させることで血管拡張作用及び血小板凝集抑制作用を示す。

5 誤
プラゾシンは、アドレナリンα1受容体拮抗薬であり、血管平滑筋細胞に存在するGqタンパク質共役型受容体であるα1受容体を遮断し、ホスホリパーゼCの活性化を抑制することで、ノルアドレナリンによる血管収縮作用を抑制する。

 Myメモ - 0 / 1,000

e-REC 過去問解説システム上の [ 解説 ] , [ 解説動画 ] に掲載されている画像・映像・文章など、無断で複製・利用・転載する事は一切禁止いたします