平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 344

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問 344  正答率 : 67.4%

 国家試験問題

国家試験問題
APPROACH−Jは、冠動脈疾患一次予防高リスク群の脂質異常症患者に対する脂質管理目標値の妥当性及び生活習慣の改善が脂質コントロールに及ぼす影響を明らかにすることを目的に実施された日本人の治療実態下における実践的研究である。APPROACH−Jでは各項目の遵守をスコア化し、以下の図に示す結果が得られた。

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グラフから読み取れることとして、適切なのはどれか。2つ選べ。

1 服薬アドヒアランスが1点上昇すると、LDL−C値は約6.6 mg/dL減少する。
2 適切な運動を維持するとLDL−C値が上昇する。
3 喫煙や飲酒の制限をすると、HDL−C値が上昇する。
4 良好な食事バランスを維持すると、「LDL−C値/HDL−C値」が小さくなる。
5 トリグリセリド値を改善するには、高脂質食品の制限の方が服薬アドヒアランスよりも効果が大きい。

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問 344    

 e-REC解説

解答 1、4

APPROACH−Jのグラフは各遵守スコア1点上昇あたりの脂質(LDL−C、HDL−C、TG)変化量を表したものであり、本問の各選択肢について、グラフから読み取るべきポイントを以下に示す。

103-344.jpg

1 正
服薬アドヒアランスが1点上昇すると、LDL−C値が約6.6 mg/dL減少することが読み取れる。

2 誤
グラフより、適切な運動を維持すると、LDL−C値が減少することが読み取れる。

3 誤
グラフより、喫煙や飲酒の制限をすると、HDL−C値が減少することが読み取れる。

4 正
グラフより、良好な食事バランスを維持すると、LDL−C値が減少し、HDL−C値が上昇することが読み取れる。したがって、「LDL−C値/HDL−C値」は小さくなる。

5 誤
グラフより、高脂質食品の制限が1点上昇すると、トリグリセリド値が約0.5減少、服薬アドヒアランスが1点上昇すると、トリグリセリド値が約2.6減少していることが読み取れる。したがって、高脂質食品の制限の方が服薬アドヒアランスよりも効果が小さいと考えられる。

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