平成30年度 第103回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 343

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問 343  正答率 : 64.6%

 国家試験問題

国家試験問題
68歳男性。交通外傷で右上腕を開放骨折していることが判明し、骨接合術が予定された。術前管理として薬剤師が持参薬を確認した。次の持参薬の中で手術に向けて注意の必要な薬物はどれか。2つ選べ。

1 ロスバスタチン
2 タムスロシン
3 ダビガトラン
4 ロキソプロフェン
5 テルミサルタン

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問 343    

 e-REC解説

解答 3、5

手術前に投与を中止する必要がある薬剤には、抗血小板薬、抗凝固薬、低用量ピル、経口糖尿病薬がある。このほかにも、ARB、ACE阻害薬は手術中の血圧維持を妨げる可能性があるため、手術前24時間は投与しないことが望ましい。

1 誤
ロスバスタチンはHMG−CoA還元酵素阻害薬であり、高コレステロール血症に使用する。本剤は術前管理が必要な薬剤ではない。

2 誤
タムスロシンはα1A受容体遮断薬であり、前立腺肥大症に伴う排尿障害に使用する。本剤は術前管理が必要な薬剤ではない。

3 正
ダビガトランは抗凝固薬であり、手術に向けて注意の必要な薬物である。可能であれば手術前24時間は投与しないことが望ましく、完全な止血機能を有する大手術の場合は手術の2日以上前に投与を中止し、ヘパリン等の代替療法を考慮すること。

4 誤
ロキソプロフェンはNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)である。本剤は術前管理が必要な薬剤ではない。

5 正
テルミサルタンは胆汁排泄型のARBであり、手術に向けて注意の必要な薬物である。手術前24時間は投与しないことが望ましい。

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