平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 12

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問 12  正答率 : 81.9%

 国家試験問題

国家試験問題
末梢組織から肝臓へのコレステロールの輸送を主として担う血漿リポタンパク質はどれか。1つ選べ。

1 キロミクロン
2 超低密度リポタンパク質(VLDL)
3 中間密度リポタンパク質(IDL)
4 低密度リポタンパク質(LDL)
5 高密度リポタンパク質(HDL)

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問 12    

 e-REC解説

解答 5

末梢組織において、コレステロールは生体成分の合成などに利用される。その際、余剰のコレステロールは高密度リポタンパク質(HDL)により引き抜かれて肝臓に運搬される。したがって、末梢組織から肝臓へのコレステロール(Cho)の輸送を主として担う血漿リポタンパク質は、HDLである。

1 誤
食物中(外因性)のトリアシルグリセロール(TG)は、小腸で消化分解された後、小腸上皮細胞内に取り込まれ、TGに再合成される。このTGの輸送を主として担う血漿リポタンパク質がキロミクロンである。

2 誤
肝臓で合成された(内因性)TGやChoは、リン脂質、アポタンパク質とともに血液中に入る。このTGやChoの輸送を主として担う血漿リポタンパク質は、超低密度リポタンパク質(VLDL)である。

3 誤
VLDLは毛細血管壁に存在するリポタンパク質リパーゼ(LPL)の作用により構成成分であるTGが加水分解される。これにより出来るVLDLよりもTG含量の少ない血漿リポタンパク質が、中間密度リポタンパク質(IDL)である。

4 誤
IDLは肝性トリアシルグリセロールリパーゼ(HTGL)の作用によりTGが加水分解される。これにより出来るChoを主成分とする血漿リポタンパク質が、低密度リポタンパク質(LDL)である。

5 正

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