平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 16

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問 16  正答率 : 91.3%

 国家試験問題

国家試験問題
次のうち、食品に含まれる硝酸塩と第二級アミンから、消化の過程で胃内において生成する発がん物質はどれか。1つ選べ。

1 ジメチルニトロソアミン
2 Trp−P−1
3 アフラトキシンB1
4 サイカシン
5 プタキロシド

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問 16    

 e-REC解説

解答 1

食品中に含まれる亜硝酸と第二級アミンから、消化の過程の胃内(pH3程度)において生成する発がん物質は、ジメチルニトロソアミンである。ジメチルニトロソアミンの生体内での生成機序は以下の通りである。

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1 正
前記参照。

2 誤
Trp−P−1は、食品中に含まれるトリプトファンの加熱によって生成するヘテロサイクリックアミンである。Trp−P−1は、シトクロムP450によりN−水酸化され、硫酸抱合やアセチル抱合を受けることにより発がん性を示す。

3 誤
アフラトキシンB1は、Aspergillus flavusが産生するマイコトキシン(カビ毒)である。アフラトキシンB1は、シトクロムP450によりエポキシ化されることにより、発がん性を示す。

4 誤
サイカシンは、ソテツの実に含まれる配糖体である。サイカシンは、腸内細菌が産生するβ−グルコシダーゼの加水分解を受け、メチルカチオンを生成することにより発がん性を示す。

5 誤
プタキロシドは、ワラビに含まれる配糖体である。プタキロシドは、腸管内で非酵素的にグリコシド結合が切断されることにより、発がん性を示す。

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