平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 30

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問 30  正答率 : 73.9%

 国家試験問題

国家試験問題
主に電位依存性Naチャネルを遮断することで抗てんかん作用を示すのはどれか。1つ選べ。

1 エトスクシミド
2 ジアゼパム
3 ラモトリギン
4 ガバペンチン
5 フェノバルビタール

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問 30    

 e-REC解説

解答 3

1 誤
エトスクシミドは、電位依存性T型Ca2+チャネルを遮断し、T電流(低閾値Ca2+電流)を抑制することで抗てんかん作用を示す。

2 誤
ジアゼパムは、ベンゾジアゼピン系薬であり、GABAA受容体-Clチャネル複合体のベンゾジアゼピン結合部位に結合し、GABAの作用を増強することで抗てんかん作用を示す。

3 正
ラモトリギンは、電位依存性Naチャネルを遮断することによって神経細胞膜の脱分極を抑制し、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することで抗てんかん作用を示す。

4 誤
ガバペンチンは、電位依存性Ca2+チャネルのα2δサブユニットに結合して神経細胞内へのCa2+の流入を抑制し、グルタミン酸などの興奮性伝達物質の遊離を抑制することで抗てんかん作用を示すと考えられている。また、脳内GABA量を増加させ、GABAトランスポーターを活性化することによって抑制系神経系であるGABA神経系機能を維持・増強する作用が抗てんかん作用に関与するとも考えられている。

5 誤
フェノバルビタールは、GABAA受容体-Clチャネル複合体のバルビツレート結合部位(ピクロトキシン結合部位)に結合し、Clチャネルを開口させて細胞膜の過分極を引き起こすことで抗てんかん作用を示す。

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