平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 153

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問 153  正答率 : 83.5%

 国家試験問題

国家試験問題
全身麻酔薬及び麻酔補助薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ケタミンは、グルタミン酸NMDA受容体を遮断することで麻酔作用を示す。
2 プロポフォールは、ヒスタミンH1受容体を遮断することで麻酔作用を示す。
3 MAC(最小肺胞内濃度)は、吸入麻酔薬の力価の指標となる値であり、大きいほど麻酔作用が強い。
4 チアミラールは、γ−アミノ酪酸GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に結合することで麻酔作用を示す。
5 ドロペリドールは、アドレナリンα2受容体を刺激することで鎮静作用を示す。

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問 153    

 e-REC解説

解答 1、4

1 正
ケタミンは、グルタミン酸NMDA受容体を遮断する静脈麻酔薬であり、大脳皮質は徐波化する一方で、大脳辺縁系を覚醒化し、意識の解離状態をもたらす。

2 誤
プロポフォールは、麻酔の導入及び覚醒が速やかな静脈麻酔薬であり、GABAA受容体-Clチャネル複合体において、GABAの作用を増強することで麻酔作用を示す。

3 誤
MAC(最小肺胞濃度)は、吸入麻酔薬の力価の指標となる値であり、小さいほど麻酔作用が強い。

4 正
チアミラールは、超短時間型静脈麻酔薬として用いられるバルビツール酸系薬であり、GABAA受容体-Clチャネル複合体のバルビツール酸結合部位に作用し、細胞内へのCl流入を促進することで中枢抑制作用を示す。

5 誤
ドロペリドールは、ブチロフェノン系神経遮断薬であり、ドパミンD2受容体を遮断することで鎮静作用を示す。

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