平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 114

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問 114  正答率 : 73.3%

 国家試験問題

国家試験問題
紫外線照射によりチミン二量体が生じた大腸菌DNAのヌクレオチド除去修復の概要を図に示した。各反応を説明した文章中の(ア)〜(エ)に入る酵素の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。

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問 114    

 e-REC解説

解答 6

DNAはヌクレオチド同士がホスホジエステル結合を形成することで生成し、さらに2本のDNAが水素結合を形成することで、二本鎖DNAが生成する。ホスホジエステル結合を切断する酵素はヌクレアーゼであり、水素結合を切断する酵素はDNAヘリカーゼである。
したがって、図より酵素(ア)はDNA鎖の内部でチミン二量体付近のヌクレオチド間を切断していることから、エンドヌクレアーゼである。特に、チミン二量体付近のヌクレオチド間のホスホジエステル結合を切断する酵素はエンドヌクレアーゼである。
さらに酵素(イ)はチミン二量体を含むDNA断片を取り除くために、水素結合を切断していることから、DNAヘリカーゼである。
次に、除去された箇所を再合成する必要があるため、図より酵素(ウ)でDNAの合成が行われている。したがって、酵素(ウ)はDNAポリメラーゼⅠである。
新たに生合成されたDNA(太線)断片と元から存在するDNA(細線)鎖の間を結合しているため、図より酵素(エ)はDNAリガーゼである。以上の流れにより紫外線の照射により生じたチミン二量体を除去・修復する。

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