平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 135

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問 135  正答率 : 68.9%

 国家試験問題

国家試験問題
室内環境衛生に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 アスマン通風乾湿計において、乾球温度と湿球温度が同じ室内では、相対湿度が100%である。
2 カタ係数が同じ乾カタ温度計を用いた場合、38℃から35℃まで下降するのに要する時間が短いほど、乾カタ冷却力は小さい。
3 感覚温度は、アスマン通風乾湿計及び黒球温度計を用いて求めることができる。
4 気温と気湿が同じ室内では、気動が大きいほど乾カタ冷却力は大きい。

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問 135    

 e-REC解説

解答 1、4

1 正
相対湿度は、t℃における実際の水蒸気圧をt℃における飽和水蒸気圧で割った割合(%)である。アスマン通風乾湿計において、乾球温度と湿球温度が同じ室内では、実際の水蒸気圧と飽和水蒸気圧が同じ値となるため、相対湿度は100%となる。

2 誤
カタ冷却力は、人体の平温(36.5℃)付近における冷却力を示すもので、カタ係数(温球部の1 cm2当りの表面から1秒間に消費する熱量をミリグラム・カロリー単位で示したもの)をカタ温度計が38℃目盛りから35℃目盛りまで下降するのに要した時間(T)で割って求める。カタ温度計の感温部が乾いた状態で測定したカタ冷却力を乾カタ冷却力、感温部を湿った布などで包んだ状態で測定したカタ冷却力を湿カタ冷却力といい、カタ冷却力は以下の式で表される。
スクリーンショット 2019-06-17 10.36.58.png
式より、カタ温度計が38℃から35℃に降下する時間が短い方が、乾カタ冷却力は大きい。

3 誤
感覚温度は、「気温、気湿、気動の3要因が人体に感じさせる温度感を与える静止した(気動0 m/sec)、飽湿(湿度100%)の空気温度」であり、アスマン通風乾湿計及びカタ温度計を用いて求められる。なお、気温と気湿はアスマン通風乾湿計、気動はアスマン通風乾湿計とカタ温度計により求められる。

4 正
気動とは、空気の流動速度(m/s)のことであり、気温と気湿が同じ室内では、気動が大きいほど乾カタ冷却力は大きい。

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