平成31年度 第104回 薬剤師国家試験問題
一般 実践問題 - 問 244,245

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問 244  正答率 : 70.1%
問 245  正答率 : 81.4%

 国家試験問題

国家試験問題
学校校舎の老朽化のために一部(図工準備室)の建替えが行われた。建替えた校舎を利用した生徒から、目、鼻、のどの刺激、めまいの訴えが続いた。養護教諭から学校薬剤師に相談があり、学校薬剤師はこの教室内の空気中の化学物質検査を行うことにした。

問244(実務)
学校環境衛生基準に指定されている物質であり、生徒の症状の原因と考えられるのはどれか。2つ選べ。

1 一酸化炭素
2 アセトン
3 ホルムアルデヒド
4 トルエン
5 アスベスト


問245(衛生)
前問で選択した原因物質を測定するための学校環境衛生基準に基づいた測定法はどれか。2つ選べ。

1 検知管法
2 ザルツマン法
3 ジニトロフェニルヒドラジン誘導体化法を用いた高速液体クロマトグラフ法
4 ガスクロマトグラフ-質量分析法
5 酵素免疫測定法

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問 244    
問 245    

 e-REC解説

問244 解答 3、4

設問文の「建替えた校舎を利用した生徒から、目、鼻、のどの刺激、めまいの訴えが続いた。」とあることから、建材や塗料に含まれる揮発性有機化合物(VOC)であるホルムアルデヒドやトルエンによるシックハウス症候群を呈したと推測される。シックハウス症候群とは、VOCやカビ、ダニなどが原因となり、目や鼻、喉の刺激やめまいなどの症状を引き起こす健康障害の総称である。以下に教室等の環境に関わる環境衛生基準における換気及び保湿等の基準を示す。

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問245 解答 3、4

1 誤
検知菅法は、一酸化炭素や二酸化炭素の測定法である。

2 誤
ザルツマン法は、二酸化窒素の測定法である。

3 正
ジニトロフェニルヒドラジン誘導体化法を用いた高速液体クロマトグラフ法は、ホルムアルデヒドの測定法である。

4 正
ガスクロマトグラフ-質量分析法は、トルエンやキシレンなどの測定法である。

5 誤
酵素免疫測定法は、ダニ又はダニアレルゲンの測定法である。

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