令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 55

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問 55  正答率 : 90.5%

 国家試験問題

国家試験問題
遺伝子組換え医薬品のうち、標的細胞表面に発現している抗原タンパク質を認識して結合し、抗腫瘍効果を示すのはどれか。1つ選べ。

1 アルテプラーゼ
2 エポエチン アルファ
3 グルカゴン
4 ニボルマブ
5 ペグビソマント

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問 55    

 e-REC解説

解答 4

1 誤
アルテプラーゼは、遺伝子組換え組織プラスミノーゲン活性化因子であり、フィブリンに対する親和性が高く、血栓上でプラスミノーゲンをプラスミンに変換し、フィブリン分解を促進することで血栓を溶解するため、抗血栓薬として用いられる。抗腫瘍効果は示さない。

2 誤
エポエチン アルファは、遺伝子組換えエリスロポエチン製剤であり、赤芽球系前駆細胞に作用して、赤血球への分化・増殖を促進するため、腎性貧血の治療に用いられる。抗腫瘍効果は示さない。

3 誤
グルカゴンは、血糖上昇作用を有する遺伝子組換え膵臓ホルモン製剤であり、低血糖時の緊急処置や成長ホルモン分泌機能検査などに用いられる。抗腫瘍効果は示さない。

4 正
ニボルマブは、遺伝子組換えヒトPD−1モノクローナル抗体であり、T細胞表面に発現する抗原タンパク質であるPD−1を認識して結合することで、がん細胞によるPD−1を介したT細胞抑制作用の低下を介して免疫賦活作用を示し、抗腫瘍効果を発揮する。

5 誤
ペグビソマントは、遺伝子組換え選択的GH受容体遮断薬であり、GHによるインスリン様成長因子-1(IGF-1)の産生を抑制するため、先端巨大症におけるIGF-1分泌過剰状態および諸症状の改善に用いられる。抗腫瘍効果は示さない。

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