令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 135

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問 135  正答率 : 46.3%

 国家試験問題

国家試験問題
化学物質の毒性評価とその試験法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 食品添加物や農薬などの安全性を調べるための毒性試験には、good laboratory practice(GLP)に基づいた試験法ガイドラインが設けられている。
2 無毒性量は、一般毒性試験の単回投与毒性試験により求められる。
3 発がん性試験では、遺伝子突然変異や染色体異常、DNA損傷を指標とする複数の試験法を組み合わせて、発がん性の評価を行う。
4 農薬の毒性評価には、急性毒性試験は必要ない。
5 催奇形性には動物種差が存在するため、催奇形性試験はラットなどのげっ歯類及び非げっ歯類で行われる。

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問 135    

 e-REC解説

解答 1、5

1 正
我が国では、医薬品や食品添加物、農薬といった化学物質等の安全性を調べるための毒性試験の信頼性を確保するため、good laboratory practice(GLP)に基づいた試験法ガイドラインが設けられている。

2 誤
無毒性量(NOAEL)とは、毒性試験において有害な反応(毒性)を起こさない最大量のことであり、一般毒性試験の反復投与毒性試験により求められる。

3 誤
遺伝子突然変異や染色体異常、DNA損傷を指標とする複数の試験法を組み合わせて、発がん性の評価を行うのは、変異原性試験(遺伝毒性試験)である。発がん性試験は、一般的に変異原性試験で陽性となった被験物質に対して行う試験であり、被験物質を実験動物のほぼ全生涯にわたって投与し、組織や臓器に発生する腫瘍の有無を調べる試験である。

4 誤
農薬の毒性評価には、急性毒性試験および慢性毒性試験が必要である。なお、毒性評価に急性毒性試験が必要ないのは、食品添加物である。

5 正
催奇形性には動物種差が存在するため、催奇形性試験はラットなどのげっ歯類の他、ウサギなど非げっ歯類を用いて試験が行われる。

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