平成28年度 第101回 薬剤師国家試験問題
必須問題 - 問 39

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問 39  正答率 : 72.6%

 国家試験問題

国家試験問題
腫瘍壊死因子-α(TNF-α)と結合し、その作用を抑制するのはどれか。1つ選べ。

1 シクロスポリン
2 オーラノフィン
3 ブシラミン
4 エタネルセプト
5 アバタセプト

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問 39    

 e-REC解説

解答 4

1 誤
シクロスポリンは、ヘルパーT細胞に選択的に作用する。シクロスポリンがT細胞のシクロフィリンと複合体を形成し、カルシニューリンの活性化を阻害する。その結果、転写因子NF-ATの脱リン酸化が阻害され、IL-2などのサイトカイン産生を低下させ免疫反応を抑制する。

2 誤
オーラノフィンの作用部位は不明であるが、自己抗体の産生を抑制し、リンパ球などに作用して免疫異常を抑制すると考えられている。

3 誤
ブシラミンは、サプレッサーT細胞の活性化及びB細胞系の抑制作用などを介して、抗リウマチ作用を発揮すると考えられている。

4 正
エタネルセプトは、過剰に産生されたTNF-α及びLTαを補足するおとりレセプターとして作用する。本薬は腫瘍壊死因子-α(TNF-α)と結合することで、細胞表面の受容体との結合を阻害し、TNF-αの作用を抑制する。

5 誤
アバタセプトは、抗原提示細胞表面のCD80/CD86に結合し、CD28共刺激シグナルを阻害することでT細胞の活性化を抑制する。

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