令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 154

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問 154  正答率 : 67.4%

 国家試験問題

国家試験問題
催眠・鎮静作用をもつ薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 ミダゾラムは、γ−アミノ酪酸GABAA受容体のGABA結合部位に結合し、Clチャネルの開口を促進することで鎮静・催眠作用を示す。
2 ジフェンヒドラミンは、中枢神経系のヒスタミンH1受容体を遮断し、眠気を誘発する。
3 ラメルテオンは、メラトニン受容体を遮断し、睡眠覚醒リズムを調節する。
4 デクスメデトミジンは、アドレナリンα2受容体を刺激し、ノルアドレナリン放出を抑制することで鎮静作用を示す。
5 スボレキサントは、ドパミンD2受容体を遮断し、覚醒状態から睡眠状態へと移行させる。

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問 154    

 e-REC解説

解答 2、4

1 誤
ミダゾラムは、ベンゾジアゼピン系薬であり、γ−アミノ酪酸GABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位(ベンゾジアゼピン受容体)に結合しGABAA受容体の機能を亢進させ、Clチャネルの開口を促進することで鎮静・催眠作用を示す。

2 正
ジフェンヒドラミンは、第一世代抗ヒスタミン薬であり、中枢神経系のヒスタミンH1受容体を遮断し、眠気を誘発するため、一般用医薬品として睡眠改善薬として用いられる。また、ヒスタミンH1受容体の遮断作用による抗アレルギー作用を併せもつため、蕁麻疹や皮膚疾患に伴う掻痒に用いられる。

3 誤
ラメルテオンは、メラトニンMT1及びMT2受容体を選択的に刺激し、睡眠覚醒リズムを調節する。

4 正
デクスメデトミジンは、脳内青斑核においてアドレナリンα2受容体を刺激し、ノルアドレナリン放出を抑制することで、大脳皮質の興奮・覚醒レベルを上昇を抑制させ、鎮静作用を示す。

5 誤
スボレキサントは、オレキシン受容体を遮断することにより脳内モノアミン神経系を抑制し、脳を覚醒状態から睡眠状態へ移行させることで催眠作用を示す。

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