令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 156

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問 156  正答率 : 79.2%

 国家試験問題

国家試験問題
貧血の治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 クエン酸第一鉄は、体内で欠乏した鉄を補充し、ヘモグロビンを増加させることで、鉄欠乏性貧血を改善する。
2 ガベキサートは、セリンプロテアーゼを阻害することで、自己免疫性溶血性貧血を改善する。
3 ダルベポエチンアルファは、エリスロポエチン受容体を刺激し、赤芽球前駆細胞から赤血球への分化を促進することで、腎性貧血を改善する。
4 ピリドキシンは、体内で欠乏したビタミンB12を補充し、DNA合成を促進することで、巨赤芽球性貧血を改善する。
5 コバマミドは、低下したヘモグロビン合成を促進することで、鉄芽球性貧血を改善する。

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問 156    

 e-REC解説

解答 1、3

1 正
クエン酸第一鉄は、体内で欠乏した鉄を補充し、体内で血漿トランスフェリンと結合することで、体内を循環しヘモグロビン合成に利用される。これによりヘモグロビンを増加させることで、鉄欠乏性貧血を改善する。

2 誤
ガベキサートは、タンパク質分解酵素阻害薬であり、タンパク質分解酵素であるセリンプロテアーゼなどが病態に関与する急性膵炎や播種性血管内血液凝固症(DIC)の治療に用いられるが、自己免疫性溶血性貧血の治療には用いられない。

3 正
ダルベポエチンアルファは、持続性のエリスロポエチン製剤であり、エリスロポエチン受容体を刺激し、赤芽球前駆細胞から赤血球への分化を促進することで、腎性貧血を改善する。

4 誤
ピリドキシンは、ビタミンB6製剤でありヘム合成の補酵素として作用するため、鉄芽球性貧血を改善する。

5 誤
コバマミドは、体内で欠乏したビタミンB12を補充し、DNA合成を促進することで、巨赤芽球性貧血を改善する。

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