令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 129

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問 129  正答率 : 84.7%

 国家試験問題

国家試験問題
表1は、年齢区分別人口割合の将来推計である。表2は、全国の保険薬局での処方調査から明らかになった同一の保険薬局で調剤された薬剤種類数の年齢区分別のデータである。これらの表に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
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1 表1から、2035年における老年化指数は約200%になると予測される。
2 2015年から2035年までにおける老年人口割合の増加には、75歳以上人口割合の増加が大きく寄与している。
3 表2から、75歳以上の患者のうち、ほぼ4人に1人が7種類以上/月の薬剤を処方されていることがわかる。
4 7種類以上/月の割合が、65〜74歳に比べて75歳以上で約2倍であることは、65〜74歳に比べて75歳以上の患者の医療機関受診率が約2倍であることを示している。
5 人口割合の将来推計は、将来にわたって総人口が変化しないものとして計算されている。

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問 129    

 e-REC解説

解答 2、3

1 誤
老年化指数とは年少人口(0〜14歳人口)100人に対する老年人口(65歳以上人口)の比であり、以下の式で求められる。
スクリーンショット 2020-06-15 17.15.34.png
表1の2035年における年少人口割合は10.1、老年人口割合は33.3(13.3+20.0)であることから、2035年の老年化指数は以下のようになる。
スクリーンショット 2020-06-15 17.15.40.png

2 正
表1における、2015年から2035年までにおける老年人口割合の増加には、75歳以上人口割合の増加が大きく寄与している。2015年の老年人口割合は、26.7(13.8+12.9)であり、2035年の老年人口割合は、33.3(13.3+20.0)であり、老年人口割合の増加がみられる。このとき、65〜74歳人口割合の変動は、-0.5(13.3-13.8)であるのに対し、75歳以上人口割合の変動は、+7.1(20.0-12.9)である。よって、2015年から2035年における老年人口割合の増加に75歳以上人口割合の増加が大きく寄与していると推測できる。

3 正
表2より、75歳以上の患者のうち、7種類以上/月の薬剤を処方されている割合は、24.8%である。したがって、ほぼ4人に1人が7種類以上/月の薬剤を処方されていることがわかる。

4 誤
表1、2からは医療機関受診率の情報が得られないため、7種類以上/月の割合が、65〜74歳に比べて75歳以上で約2倍であることは、65〜74歳に比べて75歳以上の患者の医療機関受診率が約2倍であるかは不明である。

5 誤
人口割合の将来推計は、将来の出生、死亡及び国際人口移動について仮定を設け、これらに基づいて我が国の将来の人口規模並びに年齢構成等の人口構造の推移について推計したものである。

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