令和02年度 第105回 薬剤師国家試験問題
一般 理論問題 - 問 98

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問 98  正答率 : 59.0%

 国家試験問題

国家試験問題
分子間相互作用の名称と特徴の組合せとして正しいのはどれか。2つ選べ。
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問 98    

 e-REC解説

解答 1、5

1 正
分散力(ファンデルワールス力の一種)は、ロンドン力や瞬間双極子-誘起双極子相互作用とも呼ばれ、分子内電子雲のゆらぎにより瞬間双極子が生じ、この瞬間双極子が誘起双極子を生じることにより発生する相互作用である。無極性分子同士を含め、全ての物質の間にはたらく相互作用で、物質の分極率(+と-の偏り)が大きいほど強くなる。

2 誤
水素結合は、電気陰性度の大きな原子(F、O、N)に結合した水素原子と、別の電気陰性度の大きな原子間で形成される相互作用であるが、相互作用エネルギー(結合の強さ)は共有結合より小さい。

3 誤
疎水性相互作用は、水中において疎水性分子同士が水分子との接触面積を減らすために集合する相互作用である。なお、相互作用エネルギーが分子間距離の6乗に反比例するのは分散力である。

4 誤
静電的相互作用は、イオン間の相互作用であるが、その相互作用エネルギーはイオン間距離や媒体の誘電率に反比例する。

5 正
電荷移動相互作用は、電子供与体の電子が電子受容体に移動することにより電荷移動錯体を生じる相互作用であり、ヨウ素(I2)-デンプン反応で青紫色に着色する要因となる。

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